毎年、我が家の年越しそばは自家製で、31日の大晦日は朝から粉だらけの製麺所と化しています。
そもそもは、父が蕎麦打ちをする人で、私は子供のころから手伝わされていました(;^_^A
手伝いと言っても、そば打ちは子供には難しいので、作業状況を見て打ち粉を振るうくらいです。
大人になってから、あの手打ち蕎麦の味が忘れられずに、子供の頃焼きつけられた記憶を頼りに、作ってみたらこれがまた美味しいではありませんか!
その後、たまに作るようになったのですが、やはり自分で打つ手打ち蕎麦なのだからと、十割蕎麦にも挑戦しましたが、素人には矢張り難しく短くなったりするので、無難な二八蕎麦(そば粉8:小麦粉2)を最初は作っていました。
自分では旨いと思っていたのですが、家族の反応はそば粉のざらつく感じがイマイチの様子。親戚などにあげても美味しいとは言うものの、絶賛されている様子は無さそうでした(;^_^A
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そば粉と小麦の配合を試行錯誤
話を聞いてみると、それほどそば通でない人は蕎麦の風味よりのど越しと言うか、ツルツルした感じの方が美味しく感じるようです。
それで、そば粉7:小麦粉3、そば粉6:小麦粉4と割合を変えて行きついに、
そば粉5:小麦粉5 という、我が家の黄金比率を見つけました(笑)
そば粉は地元の製麺所さんで分けてもらうので、変えるのは難しいしネットの方が高い?ような感じです。(1kg 800円税別で分けてもらっています。確か国産でしたが産地は忘れてしましました)
小麦粉は、以前蕎麦ではありませんでしたが、輸入小麦粉や国産小麦粉で何種類か粉を変えて打った試作の麺を食べさせてもらったことが有るのですが、私の味覚音痴の舌では輸入小麦粉でも充分に旨いと思った経緯があります。
ですので、わざわざ高い国産小麦粉にこだわりません。そしてうどん、そばに使う小麦粉は薄力粉か、中力粉(薄力粉と強力粉のブレンドも有り)と相場は決まっているのですが、私は試行錯誤の上、敢えて腰を強めに出したいので強力粉を使うことにしました。
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最近ではもっぱらこのスーパーなどどこでも手に入る日清製粉のカメリア強力小麦粉を使っています。
アトラスモーターの製麺機(パスタマシン)を購入
以前は麺棒で打ち、包丁で手切りする純粋の手打ち蕎麦を作っていました。
しかし、家族や親戚の評判が良くなって(笑)作る量が段々増えてきました。
私の手の皮は薄くて、麺棒で伸ばす作業がキツくなって来たのです。素人なので猫手なんかもできません。それで、太めの麺棒になりそうな棒をホームセンターで見つけてそれを使ったこともありましたが、ついに限界を感じてパスタマシンでも日本蕎麦が打てることを知って、購入したのです。
最初に買ったパスタマシンは手回しのものでしたが、10年以上使いました。
手回しも、作る量が多いと大変だし、どこかすり減って来たのか?次第に回すのがきつくなり、買い替えるタイミングで電動モーターが付けられるアトラスモーター(イタリア製)のパスタマシンが有ることを知り、これを購入しました。これももう何年か使っています。
しかし、切り刃が1.5mmの丸型と、5mmのきし麺のようなものが標準なので、別売の切り刃を探したのですが、購入当時は3.5mmしかなく、仕方なくそれを購入しました。
本当は切り刃は2mm~2.5mm位が日本蕎麦には最適だと私は思います。
3.5mmだと太めの田舎そば風に出来ますが、今では食べ応えが有りこれはこれでいいかな~と自分に言い聞かせています(;^_^A
本当は切った麺は向こう側に出すのが普通なのですが、この写真はわざと見栄えを重視して撮影したのかな?
手動のハンドルと、標準の切り刃1.5mmと5mmの一体型を付けた状態。
蕎麦打ちの板は、以前使用していたこたつの上板です(;^_^A
それをテーブルの上に重ねて置いて使用しています。電動モーターを使う時には板とパスタマシンを固定しなくともできるのですが、一応固定した方がずれなくて使い勝手がいいと思いまいます。
モーターと別売だった3.5mm切り刃をセットした状態です。切り刃を使う時にはモーターを切り刃の方の穴にセットし直します。
水回し・粉をこねる
私の場合の年越しそばを作る時の作業です。タブーなどお構いなし(;^_^A
参考になるかは疑問ですが…
まず、大き目のボウルにそば粉と小麦粉(強力粉)を同量入れます。私の場合はそば粉1kg、小麦粉1kgの合計2kgになります。量が多くてこねる作業が大変になるのですが、小分けするのが面倒なので…(;^_^A
パスタマシンで蕎麦を打つ時に一番重要となるのが、水加減です。
一般的には粉の量の40~50%位と言われているようですが、これは湿度や、粉の質、温度などにより変わりますので、一概に言えません。
最初は多めに水を入れて指で良く攪拌しながら、またダマになったところを指ですり潰すようにして馴染ませていきます。
その後少しづつ水を足していき、粉を一握りして手を開いた時に粉が割れない程度を目安にやってみてください。
そうなったら、粉をまとめてこねていきます。この時に後でパスタマシンでこねると更に柔らかくなりますので、その辺は一度やってみないと分からないかも知れません。
ですから、最初は少量でトライする気持ちでやった方がいいと思います。
でも、余程外れていない限りは麺に出来ると思いますので(笑)
上の写真がこね上がって纏まった感じ。写真はそば粉1kg、強力粉1kgの2kgの大玉(笑)
「美味しい、美味しい」と言われ、持って行くところが少しずつ増えてきて、今ではこれを2つ、計4キロ作っています。
圧延(伸ばし作業)
包丁などでパスタマシンのローラーに入りやすいように薄く切ります。
最初はローラーのすき間を最大のメモリ「1」にして圧延し、上のように半分にして畳み、少し手で押さえて剥がれないようにしてまたローラーに入れます。
これを4回前後ほど繰り返し、生地がしっとり滑らかになるようにします。この作業もローラーによる圧力によってこねている状態です。
生地が滑らかになったら、今度は上のように上下に折り返します。
これは端っこがギザギザだと切り刃で麺にカットした時に、両端がクズになってしまうのを軽減するためです。
この状態で、ローラーの幅が「1」のまま1度通します。
すると、上のように端がきれいな麺帯ができます。
以降は、折らないでローラーのすき間を「2」にして通して、次に「3」にして通してを繰り返し、麺帯の厚みを好みの厚さまで薄くしていきます。
※一気に狭めるとブカブカになります。
ちなみに私の好みの厚さは「3」です。
パスタマシンでそばを作るときには、ここまでは打ち粉は使いません。
※圧延の段階は、手打ち蕎麦の「こね」の段階です。そば粉以外のもの(打ち粉)を練り込むことになります。
麺帯をテーブルに置く前に、置く場所に打ち粉を振るってその上に麺帯を置きます。
私の場合は面倒なので以上の作業を繰り返し置き場所が無くなるまで麺帯を伸ばして、その後麺に切った時にくっつかないように、麺帯の両面にまとめて打ち粉を振るってから、切り刃へモーターを付け替えて一気に麺にカットしています。
※麺帯の厚みを薄くする時点で、麺帯はかなり長くなるので、扱いやすい長さ、若しくは仕上げたい麺の長さに包丁などでカットしてください。
打ち粉(花粉)について
打ち粉(花粉:はなこ)は、麺帯やそばに切った時に、くっ付かないようにするもので、一番いいのは、そば粉の一番粉(打ち粉として売られているもの)が、蕎麦の風味も損なうことなく、ゆでた後の蕎麦湯も美味しくていいと思います。
しかし、打ち粉はそば粉と同等かそれ以上の値段がします。(輸入のそば粉なら比較的安価ですが?)
打ち立てを直ぐに茹でて食べるのであれば、同じそば粉をこねるときに少し残しておいて、少し多めに振れば代用が可能です。
茹でるまでに少し時間が有るのであれば、小麦粉か片栗粉で代用が可能です。しかし茹でたときにゆで汁にトロ味が付くので、多目のお湯で茹でる、同じお湯で何度も茹でない、蕎麦湯が蕎麦湯で無くなる?などがあります。
また、水回しの段階で、水が多めに入った場合は打ち粉を多めに振らないと後で麺を茹でたときに麺同士がくっ付いてダマになったりします。
ちなみに私は人に配る時間もあるので、片栗粉を打ち粉に使っています。小麦粉は使ったことが無いのでノーコメントです。
これで蕎麦の完成です!
蕎麦の茹で方
茹でる時は、温度が下がらないように多めのお湯で、家では麺が太いので4分前後か?(麺の太さや加水率、好みで違ってきます)
ただ、絶対していただきたいのが茹で上がったら必ず冷水で麺をしっかり締めること。
下にボウルなどで中にザルを入れ、その中で茹で上がった麺を流水で洗ってください。
手で洗っていると、最初はもちもち、ヌルヌルしていた麺がだんだん、ゴツゴツとしてくるのが分かると思います。夏場であれば最後は氷水で手が凍えて痛くなるほど締めてください(笑)
※温麺にする場合も一旦麺を締めてから、お湯で温め直すなどしてください。
我が家の蕎麦の食べ方
我が家は、蕎麦通の食べ方はしていません(;^_^A
大き目の器に、そばつゆ(今は市販の物)を入れ、薬味(ネギ、海苔、とろろ、なめこの醤油煮、ワサビ、大根おろし、天ぷらなど)を好みに応じて入れて、その中に蕎麦を入れて豪快に食べます!
これが旨いのなんの!
納豆が好きな人は納豆を麺つゆに入れても美味しいと思います。
普通、年越し蕎麦は夜に小腹がすいた時に、夜食程度に少し食べるモノなのでしょうが?私の家ではみんな満腹になるほど何杯もお替りして食べます!(笑)
ちなみに上の写真の刻み海苔は、板海苔をパスタマシンのカッター(切り歯)で切ったものですw