酒田北港火力岸壁での初心者向けキャスティング方法

酒田北港火力岸壁は、釣り初心者というか、投げ釣り初心者にとってはハードルが高いと思います。

岸壁は高く、幅も50cm程度と狭い上に海面まで6mほどあるようなので落ちたら上がれない。砂浜か水路側に海流も考慮に入れて近い方へ泳ぐしかない。私は怖いのでほぼ座ってのキャスティングになる。

しかし、アクセスの良さ、車を降りて徒歩約10歩wという圧倒的な利便性から私もついつい足が向いてしまう。

やっと時合が来たと思ったら、隣の初心者と思われる方が投げた仕掛けがクロスして来る…イラっ!となんかしませんよ。初心者なんですものよくあることです。

サーフなどの人のいないところで練習してから来い!…なんてこれっぽっちも思いませんよ。だって初心者だって早くお魚釣りたいんですもの(;^_^A

それより、たまにいるイラっとさんは、ただでさえ間隔がきついな~と思っている間に入ってきて、人に言葉を掛ける以前に目もくれずに淡々と俺の海、俺の場所と言わんばかりに竿を出し、しかも人の前に平気でぶち込んで来る奴!!しかもぶっ込みの置き竿!!!

まあ、争っても仕方ないので…

と、思いつつ内心はムカムカしながらも、これが場所を開けさせるための手だと思うと、すんなり明け渡す気はなれないのでこちらもとことん居座るのだが…w

 

私のような万年初心者が人にレクチャーするなんておこがましいのですが、昨日アップした沈み根の概要を作って調子に乗ったついでに…

※初心者の方を想定してスピニングリールを前提にしています。

キャスティングの原理

上の図はキャスティング時のロッドの動きを単純化したものです。実際には支点も動きますが、理解しやすいように簡単にしました。

ルアーや錘が遠くに飛ぶのは遠心力とロッドのバネとしての反撥力によるものです。より遠くへ飛ばすにはこの2つの力を最大限に高め、空気抵抗を減らせばいいのですが、それ以前に初心者の方にとって難しいのはラインを放すタイミング。

要するにラインを放すタイミングをつかんでいない人が、ルアーや錘が真っ直ぐ飛ばないのは、ロッドの動きが最初から最後まで真っ直ぐ飛ばしたい方向に向いていないからです。

図1は、リールシートを支点に垂直にロッドを回転させた時の真横から見た図です。
ラインを指から離すタイミングが早ければ上の方に飛び、遅ければ下の足元に飛びます。これだと自分がヘタこいているだけで左右には飛ばずに殆ど他人へ迷惑がかかりません。(横風が強いとラインスラッグなどで迷惑がかかる場合や、餌釣りなどの魚を散らしてしまう可能性はあるかも)

図2は、右斜めにロッドを回転させた時に真後ろから見た図です。
この場合は、ラインを指から離すタイミングが早ければ右の方へ高く飛んでいき、タイミングが遅ければ左下へ飛んでいきます。これだと左右の人のラインに絡む可能性が大です。

私が見る限り、キャストが慣れていないと思われる、あちこち方向が定まらない人の投げ方がこれです。当然と言えば当然です。

極端に言えば図1をロッドを地面と平行に横に振って(サイドキャスト)、上から見た図だと仮定してみてください。ラインをリリースするタイミングによりどっちに飛ぶか分かりませんね(;^_^A

実際には少し斜めにした方が投げやすいのですが、慣れるまでは剣道の面を打つように後ろから真っ直ぐ飛ばしたい方向へロッドを振り落ろすように(オーバーヘッドキャスト)させてください。または、少しだけ難しくなりますがリール側の腕の方に少し寄せて頭を外す感じ(この場合も垂直にロッドを振るように)。

慣れたらどうぞ自分のお好きなよ~に!…w

キャスティングの要領

警告!!
酒田北港火力岸壁は後ろを子供連れのファミリー等の見学者や、ジョギング、鳥海山の写真を撮影しに来たり、釣りの知識が全くない人も多く訪れます。(キャストする人の後ろが危険だと認識していない)

絶対にキャストする前に後ろを確認してください!!

 

酒田北港火力岸壁は足場が狭いので、体重移動しての遠投なんてできません(手前の海面が見えない岸壁の下からなら可能ですが)。どうしても上半身、腕の力だけでのキャストとなります。

キャスト時のたらしの長さは、ロッドの規格にもよりますが、軽いルアー(錘)は短め、重い場合は長め、ということになります。

たまに重いメタルジグを、たらし数十センチしかとらずにバス釣りの様にオーバーヘッドキャストでフルキャストしてテイクバックしティップを折る人を見かけます(;^_^A

北港火力岸壁ではワームなどでテトラ周りを攻める以外は、バス釣りのようにポイントを正確に攻めるような釣り方は必要ないでしょ?

28g程度からは、初めはたらしをロッドのリール側の一番端のガイド前後まで取って、後ろで一旦止めてからキャストした方がよいと思います。

図3、片方の手でリールを指の間に挟んでロッドを握り、ラインを指にかけ、ベールを起こし、もう片方の手は竿尻を持ち、大きく振り被ります。この時に後ろに人がいないこと、ライン、仕掛けが絡んでいないことを確認します。
※動作はゆっくりでいいです。たまに、後ろも確認せずにテイクバックして(後ろにロッドを振って荷重を乗せて)そのままオーバヘッドキャストする人がいますが、危なっかしくてみていられません。初心者であれば、後ろで一旦ロッドを止めてから投げた方がラインを放すタイミングを取りやすいように思いますが?

図4、ロッドを剣道の面を打つように前に振り下ろす。この時同時に、リール側の手は前へ伸ばすように、竿尻の手は手前に引き付けるようにします。ただ腕だけで竿を振り下ろすよりもスピードが増し、バッドも使ってロッドをバネのように使います。これが飛距離アップにつながります。(竿尻は引き付けなくともよいという人もいますが、原理的には引き付けた方が飛ぶのは明白です)

例えば、ロッドをキャスト時の持ち方で手前に竿先を上に構えて静止してから、図4の水色矢印のように両手を前後逆方向へ動かすだけで竿先を大きく前後に動かすことができますよね。(支点・力点・作用点の原理?)
また、この時にどちらか片方だけを動かすより、両方を同時に逆方向へ動かした方が動かす距離・時間が半分で済むということを実感してくださいw
この動きとロッドを大きく後ろに振り被って前へ振り落とす動きがプラスされて竿先をラクにより早く動かせる訳です。

野球のボールを投げる時にも、ただ腕の振りだけで投げようとしてもスピードは出ません。腕の振りと同時に手首のスナップを使うことでより早い球を投げることができます。

※ただし、射程距離範囲内の対岸の岸近くなどへ正確にキャストするような場合は、竿尻を引き付けると逆に精度が落ちる場合があります。

図5、リール側の腕は完全に前へ伸ばした状態になります。

あとは、ラインを放すタイミングだけです。時計の針の1~2時位の位置で放しますが、これは慣れが必要です。(風向きが前や横風だったらライナー性の弾道がよく、追い風だったら高めに投げると風で飛距離が増します)

早く魚を釣り上げたい気持ちはよ~くわかりますが、投げ釣りで自分の思うように投げられないのは致命的、出来れば周りに人のいないサーフなどである程度練習してからの方が、気兼ねなく釣りが楽しめると思います。

最初から遠くまで飛ばそうと力を入れずに、軽くゆっくり動作を確認しながら慣れてきたら徐々にスピード、力を入れていくようにします。(最初はルアーや錘を付けないで素振りをした方がいいかも)

たまにロッドごと前へ放り投げ出しそうな勢いで、遠くへ飛ばしたいという気持ちアリアリの人を見かけますが、あくまで遠心力とロッドのバネの力を利用するのです。そんなにロッドを力いっぱい full 必要はありませんよw

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