ハタハタについて調べてみた

去年に引き続き、今年もハタハタ釣りが不調に終わりそう。ハタハタ漁も不振で絶対数が少ない。

来年度以降どうなるのか心配になり、ハタハタについて知るべく改めて調べてみました(;^_^A

皆さんも既にご存知の方も多いかと思いますが、一応調べたことなどで私の関心事項をまとめてみました。

▲ハタハタの写真:Wikipediaより

学名:Arctoscopus japonicus
English: Sailfin sandfish
Japanese: ハタハタ
分類:スズキ目に属する魚の一種。(ハタハタは現在の分類学においてスズキ目ワニギス亜目ハタハタ科に属しているが、ミトコンドリアDNAの解析結果によれば、ハタハタはカサゴ目のカジカの仲間に近いことがわかっている)
漢字:鰰、鱩(機種依存文字、魚偏に雷)、雷魚、燭魚など
別名:カミナリウオ、シロハタ、カタハ、ハタなど。

Contents

<ハタハタの生態について>

寿命は5年で、体長が雌が20cm程になり、雄は少し小さ目。
通常は日本海全域の水深200~500mの泥や砂の海底に生息する深海魚である。
産卵は海域によって異なり11月から12月で、浅い岩場の藻場を中心に行われる。
オスは1歳から、メスは2歳から生殖活動に参加し、産卵では死亡せず数年間にわたり生殖活動を繰り返す。

主な産卵場所は秋田県沿岸と朝鮮半島東岸。(秋田では海水温が13℃以下になると産卵のため接岸すると言われている)

餌は、端脚類、橈脚類、オキアミ類、アミ類、イカ類、魚類を捕食している。

<分布>

生息域は北西太平洋で、特に日本海、オホーツク海、千島列島、カムチャッカ半島など。
沖山宗雄(1970年)により日本周辺に棲息するハタハタの個体群は、3つの地域的な集団に大きく分類できるとされ、そののちのミトコンドリアDNA(mtDNA)の解析により、この3つが遺伝子的にも区別されることが明らかとなっている。

1、北海道太平洋群(石狩湾系群/噴火湾系群/日高系群/釧路系群/根室系群) – 北海道周辺を繁殖海域とする個体群。
2、日本西岸群 (日本海北部系群/日本海西部系群) – 鳥取県から秋田県沖の主に日本海を回遊する個体群。
3、朝鮮半島東岸群 – 朝鮮半島東岸を繁殖海域とする個体群。

また、ミトコンドリアDNA(mtDNA)の解析により日本海西部の石川~島根沖にいるハタハタは、秋田周辺で生まれたものと朝鮮半島東岸で生まれたものが混在しているとの事です。

漁業(漁獲方法)

底曳網(水深200~500mにいるハタハタを獲る)、定置網・刺し網(産卵で浅場に来たハタハタの群れを獲る)で漁獲される。

出典:ウィキペディア(引用したものに編集を加えました)

 

ハタハタの県別漁獲量トップ7

鰰だけに神7?(;^_^A

農林水産省 海面漁業生産統計調査より(抜粋し編集しました)
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/kaimen_gyosei/
データは1年過ぎ頃に発表されるようです。(執筆時2019年が最新。もうじき2020年のデータが発表になる予定?2022.1.31にデータが追加されていました。)

2017年 ハタハタの漁獲量(6,458t)

1位 兵庫 32.6%
2位 鳥取 26.0%
3位 青森 9.4%
4位 石川 8.3%
5位 秋田 8.2%
6位 北海道 6.7%
7位 山形 4.2%

2018年 ハタハタの漁獲量(4,716t)

1位 兵庫 25.0%
2位 鳥取 20.0%
3位 青森 13.5%
4位 秋田 12.8%
5位 石川 11.0%
6位 北海道 7.2%
7位 山形 3.9%

2019年 ハタハタの漁獲量(5,364t)

1位 鳥取 23.5%
2位 兵庫 22.5%
3位 秋田 14.6%
4位 石川 10.5%
5位 青森 7.9%
6位 北海道 7.6%
7位 山形 5.5%

2020年 ハタハタの漁獲量(4,853t) ※2022.2.23追加

1位 兵庫 36.7%
2位 鳥取 26.7%
3位 秋田 8.4%
4位 石川 8.1%
5位 山形 5.7%
6位 新潟 4.2%
7位 青森 3.4%

 

ハタハタは秋田県の県魚でもあることを知っている私としては、秋田県の漁獲量が1番なのかと思ってしまうが、実際には年によっ入れ替えはあるものの鳥取県と兵庫県がトップ常連で、この2県で日本のハタハタ漁獲量の約半分を占めています。

秋田県でも底引き網漁もしているようですが、秋田県産のハタハタは産卵のために海面近くまで寄って来た親魚を獲り、メスは卵を抱えているのが特徴であるのに対し、鳥取県周辺で獲れるハタハタは餌を求めて日本海深海を回遊しているハタハタを底引き網で漁獲するため、卵がないかわりに脂がのっているのが特徴との事。

そのため漁期も秋田が11月から12月頃であるのに対し、鳥取などでは9月から5月頃と長くなっている。

ただ、ハタハタの生態についてはまだわかっていないことも多いとの事です。(例えば秋田周辺で生まれた稚魚のどの程度が南下するのかなど)

しかし素人考えですが、ハタハタを陸から竿の届く範囲(殆どが港の内外)で釣れる分には、それほどではないと思います。(とは言っても産卵期のハタハタを釣るのだから全く影響がない訳でもないので釣り過ぎには注意が必要です。※)

※一案として思ったのは、ハタハタ釣りも一人1回100匹位までの自主?規制的なものはどうか?
メディアが取り上げたり、釣具店などでも広くPRすれば少しはヒラメ釣りなどのように30cm以下はリリースするように、気を付ける人が増えるようになるのでは?と考えます。周りの目もある事だしw
現状では何日も居座っている人や、クーラーなどの入れ物が一杯になって終わるのかと思いきや、家族を電話で呼んで、ハタハタのピストン輸送?的な感じの人も何度も見ました(;^_^A
そういう長時間居座って釣る人が減れば、少しは人の混雑緩和や駐車違反の緩和、ゴミ捨て軽減にもつながるかも?…でもそういう人に限って自主規制では対応できないか?(;^_^A

 

それよりも漁船で沖までいって高性能な魚探(直下だけでなく360度)で探って群れを一網打尽にする底引き網漁は、制限を付けないと問題があるのではと思うのは私だけでは無い筈?

また底引網という漁法そのものが、重い底引網を海底に沈め引っ張るため、魚種を問わず海底の生物を一網打尽にし、さらには海底をさらうので土を舞い上げてその場所に住む海生生物の環境破壊となる事が問題視されているとの事。こちらの方が深刻な大問題のように思う。

まあ人間はおろかなもので、自業自得なのを誰かのせいにしないと気が済まない…私も含めて自己中(;^_^A

 

参考:ハタハタの生態 ~沿岸浅海域の利用状況~(PDF)
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/yojo_furyoku/dl/kyougi/akita_yuri/02_docs08.pdf

ほか

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする