昨年サーフで砂に突き刺して折れた(折った?)シーバスロッド(18ディアルーナ S110M)を、シーズンオフに修理しようと材料だけは購入していたが、3月の中旬も過ぎてやっと重い腰を上げた。
折れたシーバスロッドを自分で修理するのは2022.4月以来今回で2回目。
前回修理したディアルーナXR S110Mは、修理した場所もそれほど目立たなかったし、ロッドの調子がそんなに変わることもなくサゴシ50cmくらいなら抜き上げても問題なかったので、今回も修理はすることにしていた。
大筋の工程は前回と変わらないが、今回は中に入れる印籠芯(インロー芯)を購入し接着剤も少し変えてみた。…ので、変更点、注意点などを書き留めておきます。
※大筋の流れは前回、折れたシーバスロッドを修理してみたをご参照ください。
※文中に商品販売ページにアフィリエイトリンクあり
Contents
印籠芯の購入
前回のロッド修理では、ノギスが無く内径を測れないこともあり、不要になったロッドを芯材に使ったが、今回は芯材に使う材料が無いので印籠芯を購入。
最初に折れたロッド部分の内径を測る。

商品名にもあるようにプラスチック製の簡易ノギスで正確さは望めないが、それでも大体のサイズが測れるのでダイソー様様ですm(__)m
注意!)
私は横着でそのまま測ってしまったが、折れたロッドをちゃんと見て、切るなら切って切り口をきれいにしてから測らないとだめですね(;^_^A

GANAZONO カーボンファイバーロッド 釣竿修理ツール 釣竿修理カーボンファイバー 10cm 6pcs(1mm+1.5mm+2mm+2.5mm+3mm+3.5mm)
注文した時は、amazonで10cmの長さで上記6サイズ入りが確か込みで999円でした。もう少し安い物もあったが、評価が付いていなかったので注文間際に心配になり急遽こっちに変えましたが、こちらも中国発送で到着まで1週間位はかかりました。
ちなみに印籠と言えば「この紋所が目に入らぬか…」ですがw、印籠継というロッドの繋ぎ方もありますが、なんで印籠芯と呼ぶのか気になっていましたが、調べたら「印籠」の転義として…
建築や機械の分野では、外から見た接合面に隙間が無く、内部が位置決めや荷重を受ける働きを持つ構造をインローと呼ぶ。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
まあロッドの場合は温度変化の膨張などにより、「接合面に隙間が無く」とはいきませんが…
カーボンロービングテープの購入


前回も買いましたが、カーボンロービングというもので、要はカーボン繊維を横に並べて軽く繋げテープ状にしたもの。厚さが0.05mmと薄くて縦方向には非常に丈夫だが、横に力を入れたり熱を加えると簡単に繊維がバラけるので注意。ラインの余ったスプールなどに巻いて使うのがおすすめ。
接着剤

この接着剤は、新たに購入したわけではなく、以前メガネを落としたタイミングで踏んでしまいフレームが折れたものを直そうと買ったもの。付属のライトを当てるとすぐに硬化して、何度も重ねて盛れる。少し高いが意外に使い勝手が良かった。
これを今回はカーボンロービングテープを巻いた後に、エポキシの代わりに使った。
作業の要点

折れた場所はロッドのトップガイドから3番目と4番目のガイドの中間。目が悪いもので、砂に突き刺して折れた割にはキレイに折れたと思っていたが、拡大してみるとやはり亀裂が生じていた。
細い方を7mm程と、太い方を10mm程を鉄鋸で切断。
この時に少し切れて溝ができると、力を入れると刃がひっかかって引けないので、少し上に浮かせるような感じで力をかけないようにして切るのがコツか?
その後、紙やすりで切り口を垂直にして、切り口のバリなども取る。

頭の中での素人考えですが、修理したあとにロッドが折れるとすれば、芯材がソリッドで他より固くなるので、たぶんこの芯材の角なんじゃないかと思っている。
実際には中に入った接着剤次第なのだろうが、芯材の切断面が直角のままだと、ロッドに力がかかって曲がった時に、芯材の角に力が集中すると考えられる。
芯材の先を、鉛筆まで行かなくてもある程度斜めにすれば、かかる力がある程度分散され、接着剤も入りやすく、また接着面積も増えるのでいいんじゃね?

ということで、印籠芯は直径3.5mmの物を7cmに切断して使用し、電動ドライバーの先に紙で巻いた印籠芯を差して、紙やすりで角を削ってみた(;^_^A
一応、接着力が増すようにと印籠芯の脇にも表面の光沢を落とす程度にヤスリをかけた。

1日半くらい乾かしてから、はみ出した接着剤を削ったところ。
白く残ったのは、強く差し込んだつもりだったが少し隙間があいたのか?
前回の修理の時には、芯材が古いロッドでテーパーが付いていたので、折れたロッドの太い方の後ろからでないと入らなかったが、今回は先に芯を折れたロッドの細い方にエポキシを入れ、止まる所の少し前まで差し、後から太い方を差し込んで、真ん中付近(つなぎ目)には瞬間接着剤を使った。
というのも、前回は接着剤をエポキシだけ使ったが、修理後ロッドを力を入れて曲げたらつなぎ目のエポキシがピシッと言ってヒビが入った。後からそのヒビに瞬間接着剤を流し込んだが、今回は最初から瞬間接着剤を使った。

今回はロービングテープはつなぎ目から左右1cmほどで計2cmほど。
よく見れば修理の跡もわかるが、言わなければ前に修理したものよりわからない感じに仕上がりました。
ロービングテープを巻く前に、結構力を入れて曲げてみたが大丈夫そうで、さすがに印籠芯はソリッドのカーボンなんで強いですね。
ロービングテープは要らないかとも思ったが、折角買ったし巻かないよりは強くなるだろうと控えめの2cm程を1回巻いて、あとはその上にアロンアルフア光を筆でロービングテープにしみこませるようにしてからライトを当てて硬化。(ライトを当てるまでは硬化しない?ので余裕w)
その後、筆を使わずに少し厚めに塗ったら凸凹になったので(;^_^A カッターと紙やすりで削ってから再度筆で薄く塗って硬化させたのが上の写真です。
PS. 3/24
天気が良かったのでサーフに運動がてら、この修理したロッドを持って試投に。うねりが70cm~90cm位あって波が立ちリトリーブしにくかったですが、40gのジグをフルキャスト~80%位の力で2時間弱ほどキャストしてきました。キャストに違和感も無く、曲げたりもしてみましたが、つなぎ目にはヒビも無く問題ありませんでした。