魚のリリース(C&R)に関する考察

私は基本的には「自分で釣った魚を美味しく食べる」までを魚釣りとして楽しんでいる。

魚釣り(フィッシング)を趣味と言えば聞こえは悪くないのかも知れませんが、「生きた魚を相手にしたあそび」と言うと生命をもてあそぶと言うか、ちょっと生々しい感じがしますね。

また、釣った魚を美味しく食べるための活け締めや、血抜きは残虐以外のなにものでもありません。

そこには楽しさを優先させて「狩猟民族のDNAが騒ぐ~!」などと言って、都合の悪いことは見ないふり、考えないようにしている自分がいますm(__)m

当然の如く、サイズが小さい、食べない魚種、必要以上に釣れた場合(あまり無いが(;^_^A)などはリリースしています。

また、資源保護の観点から30cm以下のヒラメ(ソゲ)はダメージが大きくない限りはリリースしている。

しかし、私は普段からこの「リリース」について疑問に思っていることがある。

この疑問も私の利己主義的な観点からの疑問です(;^_^A

※先週1週間ほどの海が荒れた時に調べた結果を、グダグダまとめてみようと思いますw

Contents

疑問その1:そもそもリリース(C&R)した魚は大きくなってまた釣れるのか?

よく「大きくなってまた帰ってきてね~」とか言ってリリースしているシーンを動画で見ることがありますが、一度釣られた魚がまた釣れるのか問題。

これは管理釣り場(淡水魚)でのデータしか見当たらなかったし、釣り方も餌釣りとルアー様々ですが、結論としては殆どの魚が1~2年以内にまた釣れるようになるようです。

ブルーギルなどの貪欲な魚種ほど早く釣れるようになるようです。

しかし私には大きな疑問が残ります。

疑問その2:そもそも魚は釣られたことを学習しないのか?

魚が釣りあげられるということは、生命にかかわる重大な出来事な筈です。

人間以外(;^_^A ほぼ全ての生物は、種(しゅ)の保存と繁栄を究極の目的として生きていると言っても過言ではないでしょう。

それは知能を持たない微生物から植物、その他動物全てに言えることです。

餌(養分)を求め、自らが強くなり生き抜き=子孫を残すために必死なのです。

例えば、知能を持たない筈のタンポポが、遠くまで種(たね)を効率よく飛ばすために、風を利用してより遠くへ安定した飛行をするような構造の綿毛の種(たね)を持っているのは、どゆこと?!

それは自らの体験を学習してDNAに刻み込んだとしか思えません。
そのDNAに刻み込まれた体験の中から、自分が効率よく生存するために長年の進化の過程で現在のタンポポの形態を選んだのです。

魚類には脳があり、植物よりは高等な生物ですよね?

その魚類がエサ釣りならまだしも、擬似餌(ルアーやサビキなど)に反応して思わず食いついた結果、引きずられて死ぬ思いをしたことを学習しない訳がないと思いませんか?

例えば、豆アジやサヨリなどのベイトが、近くをゆっくり泳いでいるシーバスにはある程度の距離は保ちますが、逃げようとはしません。しかし、猛スピードで突進してくるものに関しては、例え小型のルアーであっても逃げまどいます。

それは生まれたばかりのシラス(稚魚)でも同じで、誰かが教えた事でもなく生き延びるためにDNAにインプットされていることです。

例えば、釣られた経験を持つ魚同士の雄雌から生まれた子供には、その釣られたという経験がDNAにより強く刻み込まれ、擬似餌に対して警戒するようになる。

そして何世代後かには、生まれつき擬似餌に対し警戒心を持った魚が多くなり、擬似餌では釣れないようになる。

とは考えられないでしょうか?

要は、リリース(C&R)を続けていると、生餌をリアルに完全再現できフックが見えないワームと、不自然さを全く感じさせないラインなどでしか釣れない時代がやって来るんじゃね?

疑問その3:そもそも小さい魚は可哀そうで、大きい魚は可哀そうでないのか?

よく、釣り人でも小さい魚(幼魚)は「めじょけねはげ(可哀そうだから)放してやれ」とかいっている人がいるが、大きい魚(成魚)は可哀そうでないのか問題。

幼魚なら明るい未来があるが、成魚はもう老い先短いから釣っても問題ないという意味か?

逆に幼魚なら生殖能力が備わるまで生きられるかの疑問があるが、既に生殖能力のある成魚の方が可哀そうじゃね?

そもそも釣りをするなら「可哀そう」などと言えるのか?

疑問その4:そもそもリリース(C&R)した魚は生きているのか?

ネットで調べるとこの問題については色々な情報があります。
当然魚種にもよりますが、一般的には貪欲で獰猛な魚ほど生命力も逞しいようです。

魚をリリースした場合の生存率が低くなる条件を要約すると

  1. ファイト時間が長い(酸欠状態になる。症状が後から来る場合もある)
  2. フッキングの場所が、口の奥へ行くほど生存率が低くなる(エラを傷つけると、ほぼ生きられない)
  3. 乾いた手でつかむ、乾いたネットを使う、乾いた地面などに置く
  4. 水中から出した時間が長い

ただ海に返せばリリースした気になっている自分が恥ずかしい?(;^_^A

リリースが目的ならば、針は返しのないバーブレス、太仕掛けでゴリ巻、水中でフックを外して即リリース。

少々口や体が切れて途中でバレてしまっても、その方が生存率は高いそうです。

でも、釣りとしてはあんまり楽しくなさそうですね(;^_^A

人間はエゴの生き物だから、自分の都合のいいように考え(考えないようにしている)ますからね。

しかーし、最後にこれだけは言いたーい!!

釣った魚をそのまま放置して行くのだけはやめて欲しい。

鳥が持って行って食べればまだいいのですが、腐敗して虫が湧いたり悪臭がしたりして迷惑です!

海に返せば少しでも生存の可能性は有るだろうし、死んでも海の生物(微生物を含む)の餌になるので、大量でなければその方がましだと思うのも私のエゴでしょうか?

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