決定!庄内版 出世魚基準サイズ表(2025.11.3)

出世魚とは、ご存じのように同じ魚に対して成長過程の大きさにより呼び名が変わるもの。

これは昔から魚の大きさにより、見た目や身質により市場価値が変わる魚に付けられたもの。

例えば「喧嘩ブリ」という言葉があるが、これはワラサ(メジロ)とブリの間の微妙なサイズの事。要は、取引に於いてブリとワラサ(メジロ)では価値が変わるので、喧嘩(言い合い)になる。という事らしい。

出世魚の呼び名は、地方によりまちまちで、呼び名に対するサイズもこれと言った決まりは無い。

これは多分としか言いようが無いのだが、年魚(生まれてからの期間)により決めたのが大半では無いかと思われる。

当然、育った環境(地域、餌の状況、水温など)と、獲れた時期(春、秋など)により同じ年魚でもサイズにバラツキが出てくる。

しかしインターネットが普及した現在、釣果を言う場合に非常に紛らわしいのも事実。

そこで、誰も決めてくれないので?(;^_^A ネット上の情報から関東と関西に絞って私が整理・参考にして、僭越ながら独断と偏見によりここ庄内での呼び名とサイズを決めさせていただいたw

Contents

ブリ

年魚(参考) 幼魚 1年魚~ 2年魚~ 3年魚~ 4年魚~
サイズ 20cm以下 20cm ≦ 40cm ≦ 60cm ≦ 80cm ≦
関東 モジャコ ワカシ イナダ ワラサ ブリ
関西 モジャコ ツバス ハマチ メジロ ブリ
庄内 アオコ イナダ ワラサ ブリ

※山形県水産研究所掲載「魚の地方名辞典 庄内版」によると、アオコより下のサイズの呼び名が無かったので、全部アオコという事で。

※ネット上のサイズは色々あったし、私は昔から30cm以上をイナダと周りでも呼んでいたが、釣った感じでは40cm以下、60cmからのワラサでは、引きも可成り違うように感じたので20cm刻みに統一した。

スズキ

年魚(参考) 幼魚 1年魚~ 2~3年魚~ 4年魚~
サイズ 20cm以下 20cm ≦ 40cm ≦ 60cm ≦ 80cm ≦
関東 コッパ セイゴ フッコ スズキ 大太郎
関西 コッパ セイゴ ハネ スズキ
庄内 セイゴ フッコ スズキ

※山形県水産研究所掲載「魚の地方名辞典 庄内版」によると、幼魚の呼び名に鶴岡方面で「はねご」と言うのがあったが、余り聞かないので「セイゴ」に統一した。また「フッコ」の呼び名は無かったが、現在一般的に使われていると思うので採用。

※80cm以上は「ランカースズキ」とでも呼びましょうか?w

サワラ

年魚(参考) 幼魚 半年以下 半年魚~ 1.5年魚~
サイズ 40cm ≦ 50cm ≦ 60cm ≦
関東 サゴチ ナギ サワラ
関西 サゴシ ヤナギ サワラ
庄内 サゴシ サワラ

※サワラは成長が非常に速い魚で、半年で約50cmになるとの事。

※温暖化の影響か?サワラは昔、庄内では馴染みの無い魚で、ご高齢の方は小さくてもサワラと呼ぶ人もいるし、山形県水産研究所掲載「魚の地方名辞典 庄内版」にも、その他の魚類に「さわら」という記載しかない。しかし、最近は「サゴシ」という呼び名が普及しているように思うので採用。

※私は食味が全然違う、80cmから「サワラ」と呼びたいのだが、道南以南の日本海・黄海・東シナ海に分布する系群と、瀬戸内海から西日本太平沿岸に分布する系群の二つに分けられ、前者は黄海、後者は瀬戸内海を産卵場としているとの事なので、成長の質が違うのか?昔から高級魚として扱っていた本場の瀬戸内海でのサイズ等に従った。

カンパチ

サイズ 35cm以下 35cm ≦ 60cm ≦ 80cm以上
関東 ショッコ シオゴ アカハナ カンパチ
関西 シオ カンパチ
庄内 シオ カンパチ

※カンパチも庄内では余り馴染みの無かった魚で、私も30cm台以下を近年になって数回釣ったのみ。サイズの割に引きも強く美味しかったので、コンスタントに釣れるようになり釣りの対象魚として期待したい。山形県水産研究所掲載「魚の地方名辞典 庄内版」にも、ぶり類に「かんぱち」という記載しかない。しかし、最近は「シオ」という関西の呼び名が普及しているように思うし、出世魚なので採用w

※中にはカンパチは出世魚ではない、というサイトも見受けられたがウィキペディア等多くのサイトが出世魚だとしているので従った。

クロダイ

サイズ 10cm 以下 10cm ≦ 20cm ≦ 30cm ≦
関東 チン チンチン カイズ・ケイズ クロダイ
関西 チン ババタレ チヌ オオスケ
庄内 シノコデ ニセ サンゼ クロダイ

※黒鯛は比較的成長が遅く、13年以上でやっと50cmを超える個体になると考えられています。50cm以上のクロダイは「年無し」と呼ばれています。

ボラ

サイズ 幼魚 3cm ≦ 10cm ≦ 15cm ≦ 30cm ≦ 50cm ≦
関東 オボコ イナッコ スバシリ イナ ボラ トド
関西 ハク オボコ スバシリ イナ ボラ トド
庄内 イナッコ ボラ トド

※ボラは釣り物としは庄内ではどうかと思うが、「トドのつまり」などと一応出世魚の代表みたいなので載せてみたw

※「魚の地方名辞典 庄内版」によると、鶴岡方面では、「しろめ・ねし」とも言うらしいが余り馴染みがないので、最近馴染みがある「イナッコ」を採用。

コノシロ

あとは出世魚として、この辺りでも釣れて有名なのは「コノシロ」があるが、これは大きくなるにつれて価値が下がるという「逆出世魚」と呼ばれているようです。
シンコ < コハダ < ナカズミ < コノシロ
一番小さい「シンコ」が一番高値で取引される。

 

以上。勝手に決めるな!
などとご批判もあるかとは思うが、これを機会に皆さんにも考えていただき、最終的には公的機関などが動いてくれ決めて欲しいと思う。

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